『アメリカ学位留学に必要な予防接種とは?』

こんにちは。アメリカに学位留学で行く人は予防接種が義務付けられていることを知っていましたか? 学位留学で行く際、アメリカの大学等では寮生活が基本で、同じ寮に100〜200人くらいの学生が住んでいます。そのため集団感染にならないように学校側が様々な種類のワクチンを打つよう学生に課しているのです。
ということで今回の記事ではアメリカ学位留学に必要なワクチンの種類について解説していきます。

接種すべき主なワクチン

進学する学校によって義務化されているワクチンには多少の違いがありますが、以下のワクチンは多くの学校で義務化されているものです。ワクチンの相場はどれも1万円から1万5千円くらいです。
【MMR】
    MMRとはMeasles(はしか)、Mumps(おたふくかぜ)、Rubella(風疹)の頭文字をとったもので、ほぼ全ての学校で義務化しているワクチンで日本人は乳幼児期にそれぞれのワクチンを接種している
    MMRは2回の接種が必要です
B型肝炎-Hepatitis B-
    3回の接種が必要
    接種の頻度は ・1回目:0ヶ月 ・2回目:1回目から1ヶ月後 ・3回目:1回目から6ヶ月後
    義務化している学校が多い
【A型肝炎-Hepatitis A-】
    ・義務化している学校は少ないが接種を強く勧められている
    ・2回の接種を勧めている学校が多い
TDAP(3種混合)
    ・破傷風(Tetanus)・ジフテリア(Diphtheria)・百日咳(Pertussis)の混合ワクチンのこと
    ・10年以内に接種している必要がある
    ・TDAPは輸入ワクチンであり、国産ワクチンは4種混合のDPTP(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ)
(参考:品川イーストクリニック http://japantravelclinic.com/vaccine/pertussis.html)
ツベルクリンテスト-Tuberculin Test-
    ・ツベルクリンを義務化していない学校もある
    ・日本人は幼児期にBCGワクチン(はんこ注射)を幼児期に接種しているため陽性反応が出る。その際胸部レントゲンをとり結核でないことを証明する
クオンティフェロンテスト-Quantiferon-  
    ・ツベルクリンテストと同様に結核にかかっていないかを検査する
    ・ツベルクリンテストより早く結核の感染について評価できる
胸部レントゲン-Chest X ray-
    ・ツベルクリンテストを受ける際、陽性を示すことがあるため結核でないことを証明するために受ける
ポリオ-Polio-
 
    ・ポリオは3回の接種が必要
    ・近年の日本ではポリオは4種混合に含まれ、幼児期に3〜4回ほど受けている
髄膜炎-Meningitis-
    ・義務化はされているところもあれば、学生の意思にワクチンの接種を任せている学校もある
    ・義務化されていない場合、髄膜炎ワクチンの接種をしないことに関する同意書にサインをする必要がある
    ・ワクチンの費用は少し高額で2万円ほどかかる
水疱瘡(みずぼうそう)-Chichken Pox-
    ・義務化されているところもあれば、学生の意思にワクチンの接種を任せている学校もある
  

スケジュール上の注意点

上記全てのワクチンを義務化する学校はあまりありませんが、どの学校でも日本では考えられないような多くのワクチン接種を求めてきます。そのため渡米する予定に合わせてのスケジュール管理が非常に大事になってきます。
例えばB型肝炎であれば合計3回の接種を義務付けられ、3回目の接種は最初の接種より約6ヶ月後のため早めに予定を立てて計画的に受けなければなりません。
3回目に関してはアメリカで受けるという選択をする留学生も多くいる一方、できれば渡米前に済ませておけば、渡米後の留学生活がスムーズになります。
病院に行く前に、自分の母子手帳を確認して自分が過去に受けたワクチンの種類と回数を整理しましょう。
 

証明書とImmunization Record

渡米の7〜8ヶ月前ほど、進学先の学校が決まったら、その学校のウェブサイトからImmunization Record(Immunization Form)と書いてある予防接種記録を書き込むフォームをダウンロードし印刷しましょう。
渡米前に受ける全てのワクチンを接種した後、英訳での証明書予防接種記録をお願いすることができる病院で、母子手帳とともにワクチンの証明書を提出します。お医者さんがそのフォームに英語で接種したワクチンの記録を書いてくれますので、渡米の際は忘れずにそのフォームを持っていきます。
また予備で最低でもコピーを3通以上取るようにして、2通ほど日本の実家等に保管しておきます。

見積もり金

1つあたりのワクチンを接種するのに約1万円から1万5千円の費用がかかりますので、総じて10万円程度はかかると見ておくのが良いと思います。

英語の証明書を出してくれる病院(都内)

英語での証明書またはImmunization Record(予防接種記録)を書いてくれる病院はそこまで多くはありません。
日本渡航医学会のウェブサイトで、旅行や留学・駐在のために海外へ行く人向けに多くのワクチンを扱っている病院をきれいにまとめてくれています。英語での証明書の有無や扱っているワクチンの種類も表にまとまっているのでとても参考になります。
参照: http://jstah.umin.jp/02travelclinics/


まとめ

アメリカに長期の学部留学を目指す際には所定のワクチンの接種は必須です。
様々なワクチンを接種しなければならないのは大変ですが、義務でもあります。志望校が決まった時点で(入学の半年以上前が望ましい)、その学校が定めている必須のワクチンをしっかりチェックしてうまくスケジュールを立てることが必要です。
特にB型肝炎はどこの学校でも義務化していることが多く、接種回数も3回と多いので早めに接種しておきましょう。
ではまた。
Amerism