『日本では学べない専攻』
留学をするにあたって、皆さんは何を学ぼうかなと考えていますか?
語学留学であれば英語。高校留学であれば英語を学びつつ、現地で学位を取得する。大学や大学院に正規の学生として入学するのであればじぶんの学びたい分野の専攻を学び、学位を取得する。日本にない分野の学問を学びたいから留学するなど。
留学する人それぞれに目的があると思います。今回は最後に紹介した「日本にない学問を学ぶため」という部分に焦点を当てて、どんな学問分野をアメリカの大学や大学院では学ぶことができるか紹介していきます。
アメリカの大学(院)にあって日本にはない学問分野
【Adventure Education】
ロッククライミング、スキーなどの施設でインストラクターになるための技術や教え方を学んだり、国立公園などでパークレンジャーとして施設の管理をするための技術など、インドア・アウトドアの自然の施設などを管理するための方法を学びます。こうした自然施設で働きたいと思っている方には最適の専攻と言えます。
例:
Fort Lewis College Adventure Education
(https://www.fortlewis.edu/adventure-education/MajorMinor.aspx)
他
Bagpiping
音楽専攻としてバグパイプを学べる大学もあります。カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)はバグパイプを学べるアメリカで唯一の大学です。
大学の設立者であるアンドリューカーネギー(Andrew Carnegie)とアンドリューメロン(Andrew Mellon)がスコットランドの血を強く受け継いでいるため、スコットランドの伝統的なバグパイプをこの大学では提供しています。
例:
Carnegie Mello University Bagpipe Performance
(https://admission.enrollment.cmu.edu/pages/bagpiping-a-carnegie-mellon-classic)
Bakery Science
日本語に直訳するとパン科学となるBakery Science専攻ですが、ただ単にパンの焼き方を学ぶための学問ではありません。
パンを焼くための化学的な側面を学ぶことはもちろん、仕入れの方法からマーケティングの仕方などのビジネス的な側面もカリキュラムの一部です。またパンを売るために必要な認可や理解しなければいけない法律など、パンを売るために必要なことを全て学べる専攻と言っても過言はありません。
例:
Kansas State University Bakery Science and Management
(https://www.ag.k-state.edu/academics/majors/bsm.html)
他
Petroleum Engineering
石油工学(Petroleum Engineering)の分野は現代の私たちの生活に深く関わっている分野で日本ではほぼ学ぶ環境がない専攻です。
アメリカではテキサス州やオクラホマ 州にある総合大学に石油工学の専攻があることが多く、テキサスで言えばUniversity of Texas Austin、 Texas A&M University、University of Houston。オクラホマで言えばUniversity of OklahomaやUniversity of Tulsaが全米の中でも石油工学が有名な学校です。
例:
University of Texas Austin, Petroleum and Geosystems Engineering
Texas A&M University, Petroleum Engineering
University of Houston, Petroleum Engineering
University of Tulsa, Petroleum Engineering
他
Entertainment Engineering and Technology
ラスベガスをはじめとするエンターテインメント業界で必要なテクノロジーを学ぶ学問。
ラスベガスのお膝元にあるUniverisity of Nevada, Las Vegasなどがこの分野では有名です。エンターテイメント業界で使われるハードウェアやソフトウェアを制御するプログラミング言語を学ぶクラスや自動化された設備を操る方法など、学位取得のためにはアート系のクラスよりもサイエンス系のクラスが多いカリキュラム構成です。
例:
University of Nevada, Las Vegas Entertainment Technology and Design
(https://www.unlv.edu/degree/bs-entertainment-engineering-design-designtech)
他
Fermentation Science
日本語にすると発酵科学と呼ばれるFermentation Scienceですが、簡潔に言うとワインやビール、チーズいった発酵食品・飲料を醸造する方法を学ぶ学問です。
理論的なところから実際に作ってみるところまで4年間を通して学ぶことができ、卒業後の進路としては食品や飲料業界で実際にエンジニアや食品管理部門といった分野で活躍できます。
例:
Oregon State University Fermentation Science
(https://agsci.oregonstate.edu/foodsci/fermentation-science-option)
Cornell University Viticulture and Eulogy
(https://grapesandwine.cals.cornell.edu/)
他
Mortuary Science
葬儀サービスの仕方を学ぶ学問であるMortuary Scienceは多くのコミュニティーカレッジで学べる反面、4年生大学で学位を提供しているところは少数です。
University of Minnesotaなどはその内の一つで、コミュニティカレッジで取得した準学士(Associate Degree)を持って入学するとスムーズに2年間で学士を取得できるようカリキュラムが組まれています。
例:
University of Minnesota Mortuary Science
(https://med.umn.edu/mortuaryscience)
他
Racetrack Industry
競馬業界で働くための知識やスキルを学べるのがRacetrack Industry専攻です。
有名なところではUniversity of Arizona College of Agriculture and Science Racetrack Industryです。キャンパスのすぐそばに競争馬のいる厩舎があり実際に体型を通して馬の扱い方などを学ぶこともできます。
例:
University of Arizona College of Agriculture and Science Racetrack Industry
(https://www.ua-rtip.org/)
他
Theme-park Management
ディズニーランドやユニバーサルスタジオといったテーマパークを管理・運営していくためのノウハウを学ぶ学問で、ホテル経営などに通づる「ホスピタリティ」に焦点を当てたビジネス学部です。
ホスピタリティに関する学部は日本の大学でも学べる一方、こうした学部を持つアメリカの大学はキャンパスの近くに大規模なテーマパークなどがある場合が多く、インターンシップの機会なども多種に富んでいます。
例えば、University of Central Florida Hospitality Management 学部はユニバーサルスタジオやディズニーワールドのあるフロリダ州オーランド(Orlando)が近くにあり、世界のテーマパークの中心地ともいえる場所でホスピタリティを学ぶことができます。
例:
University of Central Florida Hospitality Management
(https://hospitality.ucf.edu/theme-parks/)
他
まとめ
アメリカには4年生大学にもすごく珍しい学部・専攻が併設されている大学があります。
* Adventure Education
* Bagpiping
* Bakery Science
* Petroleum Engineering
* Entertainment Engineering and Technology
* Fermentation Science
* Mortuary Science
* Racetrack Industry
* Theme-park Management
等。
コミュニティカレッジや専門学校には他にも日本で見られない学問領域を提供している学校もあり、手に職をつけるために高等教育機関に進むという方にはそちらもオススメです。
いかがでしたでしょうか。日本にない学問を学ぶためにアメリカに留学するというのもれっきとした留学する動機の1つです。もしあなたが日本の大学の学部に進みたい学部がなかったなどの場合は是非アメリカやその他の国で提供されている学問領域をチェックしてみてください。きっとあなたの視野が広がることでしょう。
こうした珍しい専攻や他にも複数の学問領域にも興味があるという方はダブルメジャーも選択肢のひとつでしょう。ダブルメジャーに関する記事はこちら。
ではまた。
Amerism