『アメリカでアパートの借り方』

こんにちは。アメリカに留学にしろ、就職にしろ長期で滞在する予定の中でアパートを借りようと思っている方も多いと思います。留学であれば1、2年次を終えてキャンパス外に住むことが許されれば、学内の寮やアパートよりも安く済ませられることも多いです。 今回はアパートを借りる際に必要なものを整理してお伝えしたいと思います。 
 

 

アメリカのアパートの基本情報

アメリカのアパートは日本でいうアパートで大きな違いが、備え付けられている生活用品が多いことです。例えば、
    ・洗濯機
    ・乾燥機
    ・食洗機
    ・電子レンジ
    ・IHコンロ
    ・食器棚
    ・収納棚
等です。
これだけの生活必需品が全て備え付けられているためアパートを借りたり、引越しをするのがとても楽なのです。
洗濯機と乾燥機は一番安いタイプの部屋の場合、他の住民の方とLaundry Roomと呼ばれる洗濯部屋にある洗濯機・乾燥機3つ4つを共同で使うという場合もあります。どちらせよ引越し等の初期費用は安くすみます
 
敷金・礼金について

アメリカでは敷金(security deposit)はありますが、礼金はありません
日本と同様に敷金の目的は居住者が退去後の共益費(部屋のメンテナンス費)にあてられて、約$600ほど払う必要があります。$600〜家賃1ヶ月分くらいが相場です。
私自身、アパートに何軒か住んでいてけっこう綺麗に住んでいたつもりでしたが、退去後に多少なりとも共益費として取られました。差し引いた残りがcheck(小切手)で返されたので、アパートを少しでも綺麗に保っておいったほうが良いです。
お礼でお金を渡すような文化がないせいか、礼金は基本的にはありません。結婚式でもご祝儀はお金ではなく、物で渡しますしね。
 
間取り

 
ニューヨークシティなどの一部の大都市を除いて、アメリカのアパートは広めに作られています。人口が100万人以下の都市のアパートであれば$700ほどでそこそこ広いアパートを借りることができます。間取りの基本は、
* リビングとベッドルームに区切りがなく繋がっているようなstudio * 日本でいうところの1LDKでベッドルームが1つある1br(1 bedroom) * 日本でいうところの2LDKでベッドルームが2つある2br(2 bedroom)
の3つのタイプです。もちろん3 bedroomタイプの部屋もありますが、そこまで大きいのはあまり一般的ではありません。
 
大型ゴミ収集コンテナー

 
アメリカの一般家庭では日本ほどゴミの分別をしません。リサイクルかそうじゃないか程度です。アパートではもっとひどく、家庭から出たゴミをアパートの敷地に数個設置されている大型のゴミ収集コンテナーに捨てるだけです。ゴミ袋の中身に燃えるも燃えないもありませんし、金属だろうが分別するようには促されていません。
もちろんきちんと分別はした方が良いのですが、何曜日がどの種類のゴミを捨てる日などとはなく、回収業者が大型のゴミ収集者でアパートに来て、ゴミのコンテナーをアームでつかみ、逆さまにして収集車に入れます。もっと言ってしまえば粗大ゴミなどの大きいゴミでもそのコンテナーの中に入りさえすれば、普通に持って行ってくれるのです。
大気汚染問題などで騒がれていますが、いち居住者としてみればこれほど楽なことはないなと、豪快にゴミ収集車がコンテナーを持ち上げひっくり返しているところを見るといつも思わされました。
 
光熱費

光熱費の中で、ガス代(アメリカはIHコンロが主流なので電気代といってもいいでしょう)と電気代電力会社に支払い、水道代アパートに支払うというのが一般的です。使う人によりけりですが、ガス・電気代で約$100、水道代で役$30ドルくらいが相場でしょうか。
駐車場

 
アメリカの一部の大都市を除くほとんどのアパートにはパーキングが併設されており、住人全員が停められるスペースを十分確保しています。住人であれば通常パーキングに停めるのは無料です。
基本的にパーキング内であればどこに止めても大丈夫です。稀に積雪の多い地域などパーキングの一部に屋根がついていて番号が振られており、指定駐車場のような形になっているものもあります。そういった指定駐車場になっている一部は追加料金を支払う必要があります。相場で$50を家賃にプラスして支払います。
地域によってはすごく寒く積雪が多いため、屋根があるだけで車が凍りにくくなったり、雹(ひょう)が降る地域では車が傷つくことを防いでくれる働きもあり、住む場所によって必要だと思えば指定駐車場を契約するのもありでしょう。
 
プール、ジャグジー、フィットネスセンター

 
郊外のアパートであればプールジャグジーフィットネスセンターがアパートに併設されていることも少なくありません。特にどれもそこまで大きくはないですが(プールは20mほどが一般的)、住人が使う分としては十分だと思います。使用するのにも追加料金などは必要ありません。
 
ペット

 
アパートによってはペットの持ち込みを許可しているところもあります。料金の相場はプラス$50くらいです。
 
 

アパートの契約
アパートを契約する際に必要なもの * ID(免許証またはパスポート) * Social Security Number(社会保障番号) * 敷金(security deposit) * Application Fee(申し込み代) * ビザ(学生ビザおよび就労ビザ) * 就労しているのであれば雇用主情報(給与等)
上記でも触れた敷金に関しては、Money Order(郵便為替)というスーパーマーケットやショッピングセンターなどで手に入れられる小切手のようなもので、家主に支払います。Walmartなどの大型のショッピングセンター内にCustomer Serviceが設置されているのでそこでMoney Orderを買うことができます。Money Gramという会社のロゴが小切手(のようなもの)に印刷されていることが一般的です。
敷金分のMoney Orderを手に入れたらそれを持ってアパートのleasing officeに行き家主に敷金を含めた必要書類を提出して初めてアパートと契約できます。人気のある地域ではタッチの差で空いてる部屋を借りられたなんてこともざらにあるので、良い物件を見つけたらすぐにMoney Orderを買いに行くことをオススメします。
 
契約期間

 
アメリカのアパートは1年契約が主流です。学生がacademic yearの間だけ借りたいということも考慮して9ヶ月まで最低賃貸期間を設定してくれるところもありますが、1年契約が基本であると考えてください。
交渉して9ヶ月にしてもらった場合なども、quoteと呼ばれる見積書に書かれている契約期間と契約書に書かれている契約期間の数字が違うなんてこともあります。意図的であるかどうかはわかりませんが、見積書には9ヶ月と書いてあったのに契約書には1年と書いてあることもあるので、注意してください。
契約書の方が法的な権力が強いので契約書に書いてある期間で自分がサインをしてしまったらその契約期間を遵守する必要があります。最近では契約書が全て電子になっており、電子署名でサインする場合がありますが、面倒くさいからといってきちんと契約書(まあ大抵は長ったらしいのですが)を読まないと後でトラブルになりかねないので覚えておきましょう。
仮に契約期間より前に退去したい場合(しなければいけない場合)、leaseをbreakした(契約を破った)ということで退去をする際に1ヶ月分の家賃を支払わなければいけません
これは日本でも同様ですね。
 

 

まとめ

    アメリカのアパートでは洗濯機、乾燥機、食洗機、電子レンジ、IHコンロ、食器棚、収納棚等は備え付けられている
    間取りには主に3タイプあり、それぞれstudio、1 bedroom、2 bedroom
    光熱費の中でガス代、電気代は電力会社に支払い、水道代はアパートに支払う(家賃と一緒に支払う)
    駐車場は主に無料だが月にプラスでいくらか払うと屋根付きの指定の駐車場を選ぶこともできる
    プール、ジャグジー、フィットネスセンターが併設されている
    目星の物件が見つかったらMoney Orderで敷金分を買い、必要書類として提出し、初めて契約できる
    契約書はきちんと読み、特に契約期間に注意する
いかがでしたか。海外でアパートを借りるというのは学生でも社会人の方でも初めての場合何かとハードルがあるものです。この記事を読んで少しでも理解が深まれば幸いです。
ではまた。
Amerism