『アメリカの州による物価の違い』
こんにちは。アメリカと聞くと自由の国で過ごしやすそうと思う一方、物価が高く生活費がかかるイメージも持つ方も多いのではないでしょうか。結論から言えばアメリカの物価は割高ですが、州によってはあるものの物価がすごく低く、ある州ではものすごく高いなど、州によってまちまちな部分もあります。というわけで今回はアメリカの州による物価の違いについて解説していきたいと思います。
総合的に物価が高い州
日本を含め大都市では住居費や日用品の物価などの価格が相対的に高くなるのは共通していますが、アメリカの特にニューヨーク州のニューヨークシティ(NYC)やカリフォルニア州のサンフランシスコ(San Francisco)の物価は圧倒的に高いです。以下に日本人が特に高いと感じるであろうものをこれら二つの都市で見ていきましょう。
タバコ
タバコに関して言えばニューヨーク州全体として圧倒的に高額です。それはタバコ税が全50州の中で一番高く、20本入りのタバコ1箱($5-6)に対してタバコ税で$4.35もかかります。そのため1箱最低でも$10(日本円で約1,100円)かかるのです。
(参考: node.data.uri)
カリフォルニア州はタバコ税に関して全米の平均より高く、1箱あたり$2.87かかります(1箱$7-8かかることになります)。
家賃相場
アメリカ経済そしてエンターテインメントの中心地であるニューヨークシティや、シリコンバレーの中心地として様々なIT企業の本社が存在するカリフォルニア州のサンフランシスコとその一体を指すベイエリア(Bay Area)は家賃の相場が群を抜いています。
Apartmentlist.comによると、ニューヨークシティでアパートを借りる際の平均相場は、
* スタジオ(studio)と呼ばれるワンルーム(日本のワンルームよりはかなり広い)で$1,940
* 1 Bed(1LDK)で$2,154
* 2 Bed(2LDK)で$2,566
とかなり高額です。
(参考: node.data.uri)
サンフランシスコでアパートを借りる際の平均相場は、
* スタジオ(studio)で$2,008
* 1 Bed(1LDK)で$2.468
* 2 Bed(2LDK)で$3,100
とこちらはニューヨーク以上に高額です。それだけシリコンバレーでの経済活動が活発で、富裕層が住んでいると言えます。
(参考: node.data.uri)
ガソリン
車社会であるアメリカでガソリンの値段は物価をとらえる大事な指数です。
GasBuddyによると、2019年12月16日現在で
* ニューヨークシティでは$2.754/gal(1ガロンは約3.8Lなので、約$0.72/L)
* サンフランシスコでは$3.705/gal(約$0.98/L)
(参考: node.data.uri)
(参考: node.data.uri)
ニューヨークシティにしろサンフランシスコにしろ日本のガソリン代に比べるとかなり安く感じるかもしれません。ですがアメリカの平均ガソリン価格(2019年12月16月現在)は$2.57のため高額と言えます。
(参考: node.data.uri)
この他アラスカやハワイといった地理的に「孤立」している州の物価も高額です。
ここまでニューヨークシティとサンフランシスコを例にとって物価が高額な地域に焦点を当ててきましたが、では物価が安い州や都市はどこなのでしょうか。
物価が安い州
安定して物価が安い州をまず列挙すると
* ミシシッピ州(Mississippi)
* オクラホマ州(Oklahoma)
* アーカンソー州(Arkansas)
* テネシー州(Tennessee)
* ミズーリ州(Missouri)
* ミシガン州(Michigan)
の5つの州です。これらの州は地理的にグレートプレーンズより東でアパラチア山脈の西側に位置している州でアメリカの真ん中あたりの州です。
【ミシシッピ州 (Mississippi)】
アメリカでもっとも安定的に物価が低いとされていて、生活費がかからないとされているのがメキシコ湾に面した南部の州であるミシシッピ州です。Hospitality Stateとも呼ばれ州民に優しいとされています。
* タバコ税:1箱あたり$0.68
(参考:node.data.uri)
* 州平均アパート賃料(スタジオ):$554
(参考:node.data.uri)
* 最大都市Jacksonでのレギュラーガソリン代平均(2019年12月16日現在)$2.181/gal
(参考:node.data.uri)
ミシシッピ州は特に家賃相場が他の州よりも安く、一人暮らしをする場合のアパートなどがかなり安価です。スタジオ(Studio)なら平均$550ほど。油田があるメキシコ湾沿岸の州であることもガソリンの価格を下げ物価の低さに影響を及ぼしています。
【オクラホマ州 (Oklahoma)】
オクラホマ州もミシシッピ州についで物価が安い州として有名です。今でこそテキサス州のヒューストンにその座を奪われましたが、以前は世界の石油産業の中心地であったタルサ(Tulsa)などがあるのもオクラホマ州です。今なおガソリンの価格などはアメリカの平均よりもかなり低い。
* タバコ税:1箱あたり$2.03
(参考:node.data.uri)
* 州平均アパート賃料(スタジオ):$568
(参考:node.data.uri)
* 最大都市オクラホマシティ(Oklahoma City)でのレギュラーガソリン代平均(2019年12月16日現在):$2.104/gal
(参考:node.data.uri)
タバコに対する税金はアメリカの平均より高いものの、家賃やガソリンの価格は安い。
以下アーカンソー州からミシガン州までのタバコ、賃料、ガソリン代を一気に列挙していきます。
【アーカンソー州 (Arkansas)】
* タバコ税:1箱あたり$1.15(参考:node.data.uri)
* 州平均アパート賃料(スタジオ):$537(参考:node.data.uri)
* 最大都市Little Rockでのレギュラーガソリン代平均(2019年12月16日現在):$2.235/gal(参考:node.data.uri)
【テネシー州(Tennessee)】
* タバコ税:1箱あたり$0.62(参考:node.data.uri)
* 州平均アパート賃料(スタジオ):$622(参考:node.data.uri)
* 最大都市Nashvilleでのレギュラーガソリン代平均(2019年12月16日現在):$2.340/gal(参考:node.data.uri)
【ミズーリ州 (Missouri)】
* タバコ税:1箱あたり$0.17
(参考:node.data.uri)
* 州平均アパート賃料(スタジオ):$569(参考:node.data.uri)
* 最大都市Kansas Cityでのレギュラーガソリン代平均(2019年12月16日現在):$2.272/gal(参考:node.data.uri)
【ミシガン州 (Michigan)】
* タバコ税:1箱あたり$2.00
(参考:node.data.uri)
* 州平均アパート賃料(スタジオ):$603
(参考:node.data.uri)
* 最大都市Detroitのレギュラーガソリン代平均(2019年12月16日現在):$2.541/gal
(参考:node.data.uri)
こういった日常的にかかる費用の物価は留学を考えた場合、学費と同じくらい大事な指標となると考えてください。学費は安いところに抑えられたけど、生活費が思ったよりかかったなんていうケースもザラにあるので物価が安い州や都市に行くことは費用を抑える上では重要です。
ただし、物価が極端に低い都市や地域は治安の面で心配な場所があるので事前に治安の面も含めて検討するべきです。
まとめ
・州の物価の高さを表す指標にタバコ税、家賃相場、ガソリンの値段などがある
・ニューヨーク州やカリフォルニア州の物価は相当高く、中でもニューヨークシティやサンフランシスコは全米一
・ミシシッピ州、オクラホマ州、アーカンソー州、テネシー州、ミズーリ州、ミシガン州といった州は物価が安め
・物価の安さと同時に犯罪率などの治安指数もともに考慮して住む場所を選ぶべき
いかがでしたか。アメリカは50州もありそれぞれの州で独自の法律を設けられるため物価にもかなり開きがあります。留学前や長期滞在前には、入念に調べて滞在先を絞っていきましょう。
アメリカ国内旅行の際に費用を抑える方法を解説した記事はこちら。
ではまた。
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