『アメリカ50州網羅!-ニューメキシコ州編-』

こんにちは。アメリカがニューメキシコ州という州をご存知でしょうか? 名前にはメキシコと入っているものの、アメリカのれっきとした1つの州です。そんな日本にはあまり馴染みのないニューメキシコ州にはたくさんの魅力があります。今回は旅行や留学で渡米することを考えている方々にニューメキシコ州の魅力をたっぷり伝えたいと思います。 
 

 

ニューメキシコ州の地理

ニューメキシコ州はアメリカの地図上で南に位置しており5つの州と接しています。西にアリゾナ州、北東にユタ州、東にオクラホマ州、東南にテキサス州と隣接しています。
ニューメキシコ州の州都はサンタフェ(Santa Fe)で、州の真ん中より少し上に位置しています。サンタフェはアメリカで一番標高の高い場所に位置する州都で約2,200mもあります。
最大の都市はアルバカーキー(Albuquerque)で、人口は55万人ほど。アメリカの有名なドラマである「Breaking Bad」はアルバカーキーを舞台に描かれており、砂漠のシーンもよく登場するため、ニューメキシコと聞くと砂漠をイメージする方も多いかもしれません。しかしサンタフェやアルバカーキーは標高が高く山に囲まれた地域にあるため積雪も多いのが事実です。冬は非常に寒く、夏は乾燥してカラッとしています。メキシコとの国境沿いなど南側の地域に砂漠は見られ夏場は乾燥してる上に40度を超える暑さになります。
 

 

ニューメキシコ州の特徴

住民(ネイティブインディアン)】
ニューメキシコ州はアメリカで一番先住民(ネイティブインディアン)の人口が多い州で、プエブロ(Pueblo)と呼ばれるインディアンの居住区が至るところにあります。また彼らの土地である保護地区(Reservation)も点在しており、連邦と州の協力のもと厳格に保存しています。
プエブロは都市部から少し離れた場所にあり、インディアンの人々が住んでいます(※都市部に住んでいるインディアンの方もたくさんいます)。プエブロにある家やニューメキシコ全体にはアドビ(Adobe)と呼ばれる日干しれんがで作れられた家・建築物があり、他のアメリカの地域ではなかなか見られない特有の光景です。
【ヒスパニックカルチャー】
ニューメキシコ州には先住民の人口も多いと同時に、ヒスパニックの人々も多く住んでいます。メキシコのすぐ真上に位置しており、移民の人やその子孫がたくさん住んでいます。
ニューメキシコ州は先住民とヒスパニックの文化がうまく入り混じっていて独自の文化を形成しています。州の人口の約半分ほどはヒスパニックの人々で、アメリカであってアメリカでないような場所です。メキシカンレストランの数なども多く、美味しいトルティーヤ、タコス。ブリトーといった店を堪能できるのもニューメキシコ州の特徴。
【ワイン】
アメリカでワインの生産地と言えばカリフォルニアが一番有名ですが、ニューメキシコでもワインは生産しています。ニューメキシコ南部のMesilla ValleyやMiddle Rio Grande Valleyなどがワイン生産で有名です。ワインの他にも地ビールも多く醸造しています。
1年のうちの約7割が晴れの日 ニューメキシコ州の多くの地域で年間約7割が晴れの日です。砂漠の地域が多いのもこのためですが、観光する方々には晴れの日が多いニューメキシコの気候はとてもプラスです。
 

 

ニューメキシコ州で訪れるべき場所

【サンタフェ】
首都であるサンタフェは宮沢りえさんの有名な写真集「Santa Fe」の舞台にもなっている通り、とても綺麗な街です。アドビ建築が町全体に広がり、他のどのアメリカの都市とも異なる雰囲気を味わえます。サンタフェはアメリカの最古の町の一つでインディアンの人々が入植し、はるか昔よりその形を保っています。
  
町のダウンタウンはプラザ(Plaza)と呼ばれインディアンの人たちによる絵画や装飾品などが歩道や店舗で販売されています。日中、プラザではインディアンの人たちが歩道で風呂敷を広げ自身のハンドメイドの作品たちを売り、多くの観光客が足を止めてそれらを見たり購入したりしているのです。
サンタフェには他にもアメリカ最古の教会であるサンミゲル教会や、アートのギャラリーが道の両側にたくさん並んでいるキャニオンロード(Canyon Road)など神秘的な街を形成する見所がたくさんあります。
 
【アルバカーキーのバルーンフェスタ】
アルバカーキーにもサンタフェのようなプラザ(Plaza)があり、たくさんのインディアンアートを売っていて、こちらも神秘的な雰囲気を味わえます。
アルバカーキーで行われる一番のイベントが毎年10月に行われるアルバカーキー国際バルーンフィエスタ(Albuquerque International Balloon Fiesta)です。世界中からたくさんの気球が集まり、10月の空を気球で鮮やかに埋め尽くすその光景は圧巻です。会期は毎年10月に10日間ほど行います。
アルバカーキーにはUniversity of New Mexicoといった大きな大学もありサンタフェに比べると若い人の人口が多いのも特徴。
 
【タオス・プエブロ】
数あるニューメキシコ州のプエブロの中で最も有名なものがタオス・プエブロ(Taos Pueblo)です。タオスはサンタフェを北に2時間くらい車で走らせたところにある街で、サンタフェやアルバカーキーと同様にプラザもあります。居住区であるタオス・プエブロは世界遺産にも登録されており、実際に住んでいる人々がいることから様々な規制がかけられています。例えば中に入るにはインディアンのツアーガイドと一緒に入らなければいけないことや、写真を撮る際にも住んでいる人を撮らないなど、厳格なルールがあります。 とはいえその家々や教会はとても神秘的かつ美しく、行ってよかったと思える場所なことは間違いないでしょう。
【ホワイトサンズ国立公園】
ニューメキシコ州の南部、メキシコとの国境にほど近い街アラモゴルド(Alamogordo)から車で20ぷんほど走らせると道路の脇に白い砂が見えてきて、ホワイトサンズ国立公園に入ることができます。ホワイトサンズは白い砂丘で周りには木などはなく一面白砂が広がっています。夏は40度をこえる気温と「THE 直射日光」とも言える日差しで本当の灼熱を体感することになるでしょう。そのため日焼け止めはもちろん、サングラスなどは必須です。ない場合でも国立公園の入り口の売店でも買うことができます。
ホワイトサンズの売店ではその他にも砂丘を滑るためのお尻に敷くソリも売っています。オススメは朝早くか夕方から夜にいくと、気温がなるべく低い中で白い砂丘と青空or白い砂丘と星空を楽しむことができます。
 
【カールズバッド・キャバーンズ国立公園】
こちらもニューメキシコの南側、メキシコとの国境にほど近い場所にある国立公園でニューメキシコが誇る大きな洞窟です。中にはガイドなしで入ることが可能ですが、足元が滑りやすかったり細い道もあるので最新の注意が必要です。洞窟の中にはコウモリなども生息しており、日本では味わえない大規模な洞窟探検を経験できます。アルバカーキー(Albuquerque)からも片道5時間ほどかかるため、カールズバッド・キャバーンズに行く際には一泊近くの街で泊まることを想定しておくとゆっくり中を見られることでしょう。
キャバーンズとは英語でcavern(s)と書き「大きな洞穴」という意味です。
アルバカーキーではなくもっと近くの空港から行きたい場合はテキサス州のエルパソ(El Paso)が最寄りの空港となります。それでも2時間は車を走らせなければならないので辺境の地にあることがわかります。 
 

 

まとめ  

    ・ニューメキシコにはインディアンの文化やヒスパニックの文化が入り混じっておりアメリカであってアメリカではないような経験をすることができる
    ・プエブロ(Pueblo)と呼ばれるインディアンの居住地がニューメキシコ中に点在している
    ・サンタフェ(Santa Fe)、アルバカーキー(Albuqurque)、タオス(Taos)にはプラザ(Plaza)と呼ばれるダウンタウンがあり、インディアンの人たちの手作りの装飾品やアートが販売されたり展示してある
    ・南部にはホワイトサンズ国立公園(White Sands National Monument)やカールズバッド・キャバーンズ国立公園(Carlsbad Caverns National Park)があり雄大な自然を感じることができる
いかがでしたでしょうか。ニューメキシコ州は独自の文化が発展してきちんと保存されている魅力的な州です。自然がとても豊かでありかつ、歴史的な名所もたくさんあるので留学や観光で訪れる際には上記のような場所に是非足を運んでみてください。
ではまた。  
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